東京都渋谷区の「渋谷青葉台内科小児科クリニック」の院長・安田 浩康様に、行政書士柏崎幸一法務事務所を活用した経緯と評価について、お話を伺いました。
(渋谷青葉台内科小児科クリニックについて)
東京都目黒区にある内科小児科クリニック。2011年4月から仙台に「八乙女駅前内科小児科クリニック」を開業、2016年9月に広域医療法人化。同時に渋谷駅から徒歩14分の「渋谷青葉台内科小児科クリニック」を広域医療法人として開業。
もくじ
2カ所同時に医療法人化した理由
―なぜ2カ所同時に、医療法人化しようと思われたんですか。
2015年12月の中旬くらいに、仙台で5年目だったクリニックの新しいクリニックを東京にも作ることにしました。
ところが仙台でクリニックの院長をしていて、東京にもう一つを作るためには、法人化しないといけないことがわかりました。
しかも2つ以上の都道府県にわたって手続きする場合は広域医療法人にしなければいけない。
医療法人の審査は、年に2回しかないんです。5月までに提出するか、11月までに提出するか、春か秋かなんですよ。
2015年の12月に東京での開業を決めた場合、2016年の春に申請書が出せなかったら、秋に出すことになるので、法人化は2017年に延びてしまうんですね。
それよりは2016年9月にオープンしたいと思いました。なので2カ所同時になったんです。
―宮城県仙台市から、神奈川県横浜市にある行政書士柏崎幸一法務事務所を選ばれた理由は?
僕は法律については素人ですが、大変そうだというのはわかってたんですね。
当時、個人事業で株式会社もやっていたんです。一つが訪問看護の法人、もう一つが不動産の会社、2つの会社の社長とクリニックの院長をしていました。
でも、医療法人化するためには、理事長は他の営利企業の経営者であってはならないと医療法人法にあるので、それをどうするかという問題もあったんですよ。
なので、インターネットで「広域医療法人化」「行政書士」「司法書士」といったキーワードで、自信のありそうな人を検索したら、
今まで100パーセント医療法人化に成功してきました、迅速にします、というような柏崎先生のサイトを見つけたんです。
サイトにある医療法人化についての実績を見ても良いイメージで、メールマガジンに登録してみると、法人化の際の懸案になりそうなこと、ハードルになりそうなことを挙げて、解決法を紹介してくれる。
自分にも当てはまる例がたくさん送られてくるのを読み、問い合わせのメールを出しました。
―問い合わせた時の印象を教えてください。
12月30日にメールを出したので、海外に行かれていたみたいなんです。年明けの面談にしていただければ、という返信をいただきました。
その後1月10日頃に東京の自宅に来ていただいて。実際にお会いしてみると真面目そうでしっかりやってくれそうだなと思いました。
建物も契約していない状態から、半年で広域医療法人を設立した
―広域医療法人の設立と新規クリニック開業を同時に進めるためには、何が問題でしたか?
新規クリニック開業の問題点は、
東京のどこに新規クリニックを開業するのか、銀行の融資は受けて、短期間で不動産売買契約がまとまるか、機械の購入や内装の工事、
いろいろあったんですけど、まず広域医療法人を作らないとはじまりません。
2016年9月の東京クリニック開業を目標に逆算すると、2015年12月中旬時点で、まだ建物の契約も銀行の融資の話もないのに、
2016年3月、4月にそれをぜんぶ盛り込んだ書類が必要になるんです。締め切りがすごくタイトだったんですね。
初回面談に来てくださった柏崎先生に、自分なりにいろんな資料を出すと、
ある程度まとまっているということで、大分考えやすいですとおっしゃっていただきました。
—時間がないところで、ご無理をなさることに不安はなかったですか?
12月27日に都心の物件を紹介していただいて、1月末に物件契約しました。柏崎さんなら間に合わせて下さって、申請が半年伸びることはない、賃料の無駄払いにならずに済むと思いました。
実際、間に合いました。いろんな経緯で融資が決まったのが3月7日。そこから登記するのにさらに時間がかかるので、登記簿くっつけて、ギリギリ3月末くらいに、宮城県に出してもらえました。締め切りのたぶん2、3日前でしたね。
柏崎:あらかじめ、役所の方と連絡を密にして、いつまでに謄本が出るか連絡しました。代わりとなる資料を提出して対応し、もし仮に間に合わず、広域医療法人の同時設立でなく、仙台、東京の順に設立することになっても、大きく空賃料が発生しないように、役所と折衝したんです。
安田:そうだったんですね。すっかりお任せしていたので、知りませんでした。
役所との難易度の高い折衝もすべてお任せ
—役所との交渉を、柏崎先生にお任せして良かった点はありますか。
たまたま平成28年の4月から、広域医療法人を申請する先が国の厚生労働省から各都道府県に変わりました。
県の医療整備課に届け出ることで、2つ以上の法人を申請できるようになったんです。それまでは1年かかる仕事だったんですね。
たまたま制度が変わったので、半年と、比較的早くできたんです。
ただ宮城県の医療整備課にとって初めての件だったらしく、しかもまだ契約していないビルで書類を整えるとか、
柏崎先生には相当苦労して、交渉していただきました。
法人の方も、一つは休眠にさせて、もう一つは僕は退いて、その他ほかにもいろんな難しい問題がありましたが、
先生に法的なアドバイスをもらいつつ、ちゃんと締め切りを守って対処することができました。
—2カ所同時の医療法人設立ならではの問題点はありましたか?
法人の財産、つまり拠出金にも問題がありました。
法人の規模が大きいので、2つの医療機関を回すだけの拠出金がどこまで必要か、いろいろ教えていただいて。
柏崎先生は、僕が思っていたよりずいぶん安い金額で済むよう、県の行政課と交渉してくださって、拠出金は想定金額の3分の1くらいになりました。負担が軽くなったので、ありがたかったです。
医療法人設立を依頼するのに、距離は関係ない
—遠方の柏崎先生に頼んだことで、ご不自由はありましたか。
柏崎先生は、宮城県での手続きを、横浜からしてくださいました。
だから距離は関係ないです。通信手段もいろいろありますから、書類の作成ややりとりのために、行き来することはないんですよね。
当時はLINEでも頻繁に連絡を取り合っていましたね。
既読になればわかるので、心配が少ないです。しかも柏崎先生はストレスがないスピード感で返信くださるので。
柏崎:安田先生はしょっちゅう、6月に間に合いますか、大丈夫ですかって連絡くださいましたよね(笑)。
安田:そう、それが心配で、何割くらいいける感じですか?と、連絡入れてましたよね(笑)。
柏崎:役所の手続きの進み具合で量って、10パーセントです、20パーセントです、と、お返事差し上げました。
宮城県の広域医療法人は、過去50年間で10件しかないんです。それくらい珍しい案件で、かつ2カ所同時、かつ新規開業、となると、担当官も初めてで、私の方が事例を知っているので、必要な資料についてお話しさせてもらいましたね。
結果、今回は通常の3倍分厚い資料になりました。
医療法人を設立した後、間違いなく黒字で経営でき、破綻しないということを事業計画で示さなければならないんです。
一般に、2年間の過去実績が必要で、確定申告書書があればその写しで済むですけど、今回、東京の方が全く実績がないので、なぜこれだけの事業計画が立つのか、しっかりした根拠を示すための資料が必要だった。
東京の賃料もなかなか納得していただけなかったですね。
安田:期限内に融資が出るかとか、登記が間に合うかとか、自分の力が及ばないところでは不安でしたけど、きちっと仕事される柏崎先生の「資料」に関しては信頼してましたよ。
行程表は作らなかったですけど、だいたいいつどこで何をするかというのも初回打ち合わせの時からある程度わかりましたし。
医療法人化の利点と今後の見通し
―医療法人化のメリットを教えてください。
個人事業で開業するより医療法人という組織で開業するほうが信頼性が高くなります。
また、大きなメリットなのが、一つの医療法人の経営がぐらつくことがあっても、ほかのクリニックがカバーしてくれる。
医師本人が病気になった時にクリニックが閉鎖になるようなリスクも減って、他院の協力のもと、複数人で回していくこともできる。
小舟じゃなくて、タンカーのように、だんだん経営が安定してくるんです。
また、普通の開業医だと、数人の女性スタッフに囲まれ、相談できる相手がいません。
僕いろんなところで言ってるんですけど、院長って、孤独なんです。
男性の優秀な人を雇える規模っていうのは素晴らしいですね。
ガン温熱治療機「ハイパーサーミア」は仙台に3台、渋谷に2台設置した。
ー今後の事業見通しを教えてください。
患者の皆さんのためになる医療とを経営の安定を目指し、分院を作りたいですね。
ガンの温熱療法ももっと広めたいです。僕は若い時に、開業するなら遅くても42歳くらいまでって聞いたことがあるんです。
そこから逆算して、それまでに経験を積んで、だいたいそれくらいに開業しました。
柏崎先生のような頼もしい方とも出会え、今後の計画についてもご相談したいと思っています。
「医療法人設立の際、柏崎先生にお会いしたのは、初回打ち合わせと、あと1回だけです。
逆に、開業してから、東京のクリニックの最寄りで、杯を傾けながら、他のいろいろなことをご相談しています」と、安田先生。
ー42歳くらいで他のお医者様が医療法人を立ち上げる際には、柏崎幸一法務事務所をお薦めされますか?
ああ、もちろんです。
ただ、法人って昔ほどのメリットがなくなっていて、利益の再分配ができないとか、どんどん厳しくなっています。後戻りはとても大変ですから、法人にする前には、メリットを考えないといけないですね。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
医療法人から個人事業へ変更(個人成り)した事例(歯科)
あと、地域の患者さんも歳をとり、患者さんが少なくなっていったりするので、一番のピークをもとに法人化を考えてはいけないと思うんです。
柏崎先生が一番よくわかってらっしゃると思いますが、医療法人化するときは、まずは専門家に、法人化するメリット、タイミング、今後の展望も考えて相談したほうがいいです。
柏崎先生の事務所に伺えば、1回目の相談は無料だから、柏崎先生に相談するのがいいと思いますよ。
あと、柏崎先生のメールマガジンを読んだほうがいいですね。
柏崎先生は相当勉強してらっしゃると思います。みんながみんな、法人化したほうがいいわけではない。
法人化すると個人資産ではないから、国のものになってしまうこともあるんです。専門家に相談して、出口が見えてからにしたほうがいいですね。
法人名 医療法人社団 希翔会 (渋谷青葉台内科小児科クリニック)
開業 2011年
設立 2016年
科目 内科、小児科、呼吸器内科、腫瘍内科、消化器内科、循環器内科、糖尿病内科、老年内科、アレルギー科
代表 院長 安田 浩康様
所在地 〒231-0861東京都目黒区青葉台4-2-16
安田先生、本日はお忙しいなか、貴重なお話をありがとうございました。
※ 取材日時 2016年10月